kmjp's blog

競技プログラミング参加記です

yukicoder : No.213 素数サイコロと合成数サイコロ (3-Easy)

最初はEasyです。
http://yukicoder.me/problems/443

問題

素数サイコロは6面に2,3,5,7,11,13が書かれたサイコロである。
合成数サイコロは6面に4,6,8,9,10,12が書かれたサイコロである。

前者をp個、後者c個使った双六を考える。
これらのサイコロをまとめて全部振り、出た目の和だけ進む。
初期位置からゴールまではNマスあり、ゴールに到達したら終了する(Nマスを超えそうな場合はNマスで止まる)。

同じ目の複数のサイコロは区別できない場合、ゴールに至るサイコロの目のパターン数に対し
(10^9+7)の剰余を取った値を求めよ。

解法

素数サイコロp個振った場合、目の和がxになるパターンの数をP(x)とする。
同じ目の複数のサイコロは区別できないので、p回サイコロを振ってそれぞれ2,3,5,7,11,13が出る場合の目の和のパターンをDPで求めるということはできない(これは同じ目の複数のサイコロを区別してしまっている)。

dp[処理した目の数][サイコロを振った数][目の和]=パターン数、として、2の目が0~P回出た場合、3の目が0~P回出た場合…と順次DPしていき、最終的にP(x)=dp[6][P][x]とすればよい。

合成数サイコロc個振った場合、目の和がyになるパターンの数Q(y)も同様に求めることができる。
ここから、素数サイコロp個と合成数サイコロc個をふって目の和がzになるパターンの数R(z)は \displaystyle R(z) = \sum_{x+y=z} P(x)*Q(y)で求めることができる。

サイコロを1回振って進める数の最大値をm=p*13+c*12とする。
1回サイコロを振るとzマス進むパターンがR(z)なので、何度かサイコロを振って初期位置からwマスの位置に到達するパターンS(w)は S(w) = \sum_{i=1}^m S(w-i)*R(i)である。


さて、この問題はピッタリNマスではなく、最初に和がN以上に到達するパターンを求めなければならないので、単にS(0)=1から初めてS(N)を求めるのでは答えは合わない。

これは以下のように考えることができる。
(1手で最大mマス進むので)最初に和がN~(N+m-1)に到達するパターン数の和を求めたい。
これは逆向きに巻き戻して考えると、初期値が(-(m-1))~0のいずれかであり、1手目で正の値のマスに到達し、最後Nマスにぴったり到達するパターンの和と考えることができる。
(再度逆向きに考えると、最初に和がN~(N+m-1)に到達するパターンを求めるのと一致することがわかる。)

まとめると、S(-(m-1))~S(0)を1としたとき、漸化式 S(w) = \sum_{i=1}^m S(w-i)*R(i)に基づきS(N)を求めれば解となる。
ここまでくれば、yukicoderを解いてる人には余裕であるはずで、行列累乗による漸化式の値の算出テクが利用できる。
yukicoder : No.194 フィボナッチ数列の理解(1) - kmjp's blog

ll N;
int P,C;
int A[6]={2,3,5,7,11,13};
int B[6]={4,6,8,9,10,12};
ll mo=1000000007;

ll dp[2][400][4000];
ll dp2[8000];
ll single[8010];

const int MAT=130;
struct Mat { ll v[MAT][MAT]; };

Mat mulmat(Mat& a,Mat& b,int n=MAT) {
	int x,y,z; Mat r;
	FOR(x,n) FOR(y,n) r.v[x][y]=0;
	FOR(x,n) FOR(z,n) FOR(y,n) r.v[x][y] += (a.v[x][z]*b.v[z][y]) % mo;
	FOR(x,n) FOR(y,n) r.v[x][y]%=mo;
	return r;
}

Mat powmat(ll p,Mat a,int n=MAT) {
	int i,x,y; Mat r;
	FOR(x,n) FOR(y,n) r.v[x][y]=0;
	FOR(i,n) r.v[i][i]=1;
	while(p) {
		if(p%2) r=mulmat(r,a,n);
		a=mulmat(a,a,n);
		p>>=1;
	}
	return r;
}

void solve() {
	int i,j,k,l,r,x,y; string s;
	
	cin>>N>>P>>C;
	dp[0][0][0]=dp[1][0][0]=1;
	
	FOR(x,6) FOR(y,P) FOR(i,y*13+1) if(dp[0][y][i]) (dp[0][y+1][i+A[x]] += dp[0][y][i])%=mo;
	FOR(x,6) FOR(y,C) FOR(i,y*12+1) if(dp[1][y][i]) (dp[1][y+1][i+B[x]] += dp[1][y][i])%=mo;
	FOR(x,651) FOR(y,601) (single[x+y] += dp[0][P][x]*dp[1][C][y])%=mo;
	
	int M=P*13+C*12;
	
	Mat mm;
	ZERO(mm.v);
	FOR(i,M-1) mm.v[i][i+1]=1;
	for(i=1;i<=M;i++) mm.v[M-1][M-i]=single[i];
	
	Mat m2=powmat(N+M-1,mm,M);
	
	ll tot=0;
	FOR(i,M) tot += m2.v[0][i];
	cout<<tot%mo<<endl;
}

まとめ

ここまではまだ余裕。