kmjp's blog

競技プログラミング参加記です

yukicoder : No.1388 Less than K

これはパッと思いつく気がしないなぁ。
https://yukicoder.me/problems/no/1388

問題

H*Wのグリッドを考える。
今(1,1)に駒が2つある。
両方の駒を同時に、下か右の隣接マスに動かす(両者違う方向に動かしてもよい)ことを繰り返し、両者が右下(H,W)のマスに移動するようにする。
その際、両者の駒のマンハッタン距離が常にK以下となるのは何通りか。

解法

両者とも下、または両者とも右に動く場合、両者の距離は変わらない。
2つの駒が右と下、または下と右に動く回数は等しい。それぞれX回そのような動きをした場合、間の距離がK以下であるケースを考えよう。
両者とも下または右に動くケースは、上記の回にComb(H+W-2,H-1-X)*Comb(W+X-1,W-1-X)を掛ければよい。

Kの大小によって分岐させる。
両者の距離は遠ざかるか近づくのいずれかなので、Kが小さい場合は両者の距離を状態として持てば、O(max(H,W)*K)のDPで容易に解くことができる。

問題はKが大きい場合である。
これはカタラン数を求めるテクを応用する。
X*Xのグリッド上で「ここを横断してはならない」という2本の斜めのラインを考え、そこを横断するケースを包除原理の要領で引いていく。
同じラインを複数回連続で横断するケースは考えなくてよいが2本のラインを交互に横断するケースは、その分包除原理の要領で足し引きする。
Kが大きいと交互に横断するケースはO(max(H,W)/K)程度なので全体でO(max(H,W)^2/K)で解ける。

const ll mo=998244353;

ll comb(ll N_, ll C_) {
	const int NUM_=400001;
	static ll fact[NUM_+1],factr[NUM_+1],inv[NUM_+1];
	if (fact[0]==0) {
		inv[1]=fact[0]=factr[0]=1;
		for (int i=2;i<=NUM_;++i) inv[i] = inv[mo % i] * (mo - mo / i) % mo;
		for (int i=1;i<=NUM_;++i) fact[i]=fact[i-1]*i%mo, factr[i]=factr[i-1]*inv[i]%mo;
	}
	if(C_<0 || C_>N_) return 0;
	return factr[C_]*fact[N_]%mo*factr[N_-C_]%mo;
}

int H,W,K;
ll from[505],to[505];


void solve() {
	int i,j,k,l,r,x,y; string s;
	
	cin>>H>>W>>K;
	H--,W--;
	K/=2;
	ll ret=0;
	if(K<=500) {
		from[0]=1;
		for(x=0;x<=min(H,W);x++) {
			ll other=comb(H+W,H-x)*comb(W+x,W-x)%mo;
			(ret+=other*from[0])%=mo;
			FOR(i,K+1) to[i]=(from[abs(i-1)]+from[abs(i+1)])%mo;
			FOR(i,K+1) from[i]=(to[abs(i-1)]+to[abs(i+1)])%mo;
		}
	}
	else {
		for(x=0;x<=min(H,W);x++) {
			ll other=comb(H+W,H-x)*comb(W+x,W-x)%mo;
			ll R=comb(2*x,x);
			for(i=1;i*(K+1)<=x;i++) {
				if(i%2) R+=2*(mo-comb(2*x,x-i*(K+1)));
				else R+=2*comb(2*x,x-i*(K+1));
			}
			(ret+=R%mo*other)%=mo;
		}
	}
	
	cout<<ret<<endl;
}

まとめ

このテクは覚えておきたい。