kmjp's blog

競技プログラミング参加記です

yukicoder : No.2643 Many Range Sums Problems

ちょっと変わった問題設定かも。
https://yukicoder.me/problems/no/2643

問題

整数N、Kと、N個の条件が与えられる。
各条件iは、整数R[i]とX[i]で表現される。

以下を満たす数列Aを作れるか、各条件を1つ除いた時それぞれについて判定せよ。

  • AはN要素の数列で、各要素は0以上K以下の整数
  • 条件iに対し、A[i]+A[i+1]+....+A[R[i]]はX[i]である。

解法

Aのprefix sumをBとすると、各条件はB[R[i]]-B[i-1]=X[i]と表現できる。
ここでN+1頂点のグラフを考え、(i-1)番→R[i]番の頂点の間に+X[i]、逆向きに-X[i]のコストの辺を張る。

N条件すべて考えたとき、このグラフは木を成す。
またB[0]=0とすると、各点の到達コストが一意に決まる。
これでB[i]とB[i+1]のコストの差が0以上K以下ならば良いことになる。

次に、条件を1つ外すことを考えると、このグラフは2つの連結成分になる。
よって0番の頂点を含まない側の連結成分は、1つ任意の値を仮置きできる。
この状態で、「B[i]とB[i+1]のコストの差が0以上K以下」を守ろうとすると、この任意の値の範囲が定まるので、これが空になるかどうかを確認すればよい。

int N,K;
ll R[5050],X[5050];

ll dp[5050];
vector<pair<int,ll>> E[5050];
const ll C=1LL<<60;

void dfs(int cur,int pre) {
	FORR2(e,c,E[cur]) if(e!=pre) {
		dp[e]=dp[cur]+c;
		dfs(e,cur);
	}
}

int hoge(int v) {
	int i;
	FOR(i,N+1) E[i].clear();
	FOR(i,N) {
		if(i==v) {
			E[i].push_back({R[i],C});
			E[R[i]].push_back({i,-C});
		}
		else {
			E[i].push_back({R[i],X[i]});
			E[R[i]].push_back({i,-X[i]});
		}
	}
	dp[0]=0;
	dfs(0,0);
	ll L=-1LL<<50,R=1LL<<50;
	FOR(i,N) {
		if(abs(dp[i]-dp[i+1])<=C/2) {
			if(dp[i+1]-dp[i]<0) return 0;
			if(dp[i+1]-dp[i]>K) return 0;
		}
		else if(dp[i+1]>C/2) {
			L=max(L,dp[i]-(dp[i+1]-C));
			R=min(R,dp[i]-(dp[i+1]-C)+K);
		}
		else if(dp[i]>C/2) {
			L=max(L,dp[i+1]-(dp[i]-C)-K);
			R=min(R,dp[i+1]-(dp[i]-C));
		}
		else if(dp[i+1]<-C/2) {
			L=max(L,(dp[i+1]+C)-dp[i]-K);
			R=min(R,(dp[i+1]+C)-dp[i]);
		}
		else if(dp[i]<-C/2) {
			L=max(L,(dp[i]+C)-dp[i+1]);
			R=min(R,(dp[i]+C)-dp[i+1]+K);
		}
		else {
			assert(0);
		}
		
	}
	return (L<=R);
}

void solve() {
	int i,j,k,l,r,x,y; string s;
	
	cin>>N>>K;
	FOR(i,N) cin>>R[i]>>X[i];
	FOR(i,N) {
		if(hoge(i)) cout<<"Yes"<<endl;
		else cout<<"No"<<endl;
	}
}

まとめ

グラフで値の範囲を絞っていく問題、なんかCodeforcesにありそうなイメージ。