kmjp's blog

競技プログラミング参加記です

yukicoder : No.654 Air E869120

これは解法が割と自明なので★3.5でもいい気がするなぁ。
https://yukicoder.me/problems/no/654

問題

N個の町の間をM個の飛行機の便が行きかう。
i番目の便は町U[i]からV[i]に向け、時刻P[i]に出発しQ[i]に到着する。また、最大の乗客数はW[i]である。
なお、一度飛行機に乗った人間は時間D経つまで次の便には乗れない。

1番の町にいる無限の数の人間を、時刻10^9の時点でN番の町にできるだけ多く運ぶと、最大何人運べるか。

解法

まさに有向辺や容量のあるグラフで最大流を求める問題なので、最大フローのアルゴリズムを使うことができる。
あとはグラフをどう作るかの問題である。

まず、各便Q[i]に到着しても次に飛行機に乗れるのは時刻Q[i]+Dなので、面倒なので最初からQ[i]+Dに到着するとみなしてしまおう。
Q[i]+D>10^9のケースもあるので、「時刻10^9の時点でN番の町~~」の条件が一見ややこしいが、Q[i]の最大値は10^9なので「時刻2*10^9の時点でN番の町~~」とみなしてしまっても問題ない。

後はグラフの作り方だが、町および時刻にペアに対し頂点を作っていく。
時刻については、人の数が変化しうる時刻、すなわち人が出発または到着する時刻のみ考え、座標圧縮しよう。
こうして以下のように有向辺を張る。

  • M個の飛行機の便に対しては、対応する(町,時刻)の頂点間で容量W[i]の有向辺を張る。
  • 同じ町に滞在し続けることができるので、同じ町における時刻の頂点間は、過去から未来に向け容量無限の辺を張る。

あとは最大フローを流すだけ。

template<class V> class MaxFlow_Ford {
public:
	struct edge { int to,reve;V cap;};
	static const int MV = 100000;
	vector<edge> E[MV];
	int vis[MV];
	void add_edge(int x,int y,V cap,bool undir=false) {
		E[x].push_back((edge){y,(int)E[y].size(),cap});
		E[y].push_back((edge){x,(int)E[x].size()-1,undir?cap:0});
	}
	V dfs(int from,int to,V cf) {
		V tf;
		if(from==to) return cf;
		vis[from]=1;
		FORR(e,E[from]) if(vis[e.to]==0 && e.cap>0 && (tf = dfs(e.to,to,min(cf,e.cap)))>0) {
			e.cap -= tf;
			E[e.to][e.reve].cap += tf;
			return tf;
		}
		return 0;
	}
	V maxflow(int from, int to) {
		V fl=0,tf;
		while(1) {
			ZERO(vis);
			if((tf = dfs(from,to,numeric_limits<V>::max()))==0) return fl;
			fl+=tf;
		}
	}
};

int N,M,D;
vector<ll> T[1010];
int U[1010],V[1010],W[1010];
ll P[1010],Q[1010];
int id[1010];

MaxFlow_Ford<ll> mf;

void solve() {
	int i,j,k,l,r,x,y; string s;
	
	cin>>N>>M>>D;
	FOR(i,N) T[i].push_back(0);
	T[N-1].push_back(1LL<<40);
	FOR(i,M) {
		cin>>U[i]>>V[i]>>P[i]>>Q[i]>>W[i];
		U[i]--,V[i]--;
		Q[i]+=D;
		T[U[i]].push_back(P[i]);
		T[V[i]].push_back(Q[i]);
	}
	
	FOR(i,N) {
		if(i) id[i]+=id[i-1]+T[i-1].size();
		sort(ALL(T[i]));
		T[i].erase(unique(ALL(T[i])),T[i].end());
		FOR(j,T[i].size()-1) mf.add_edge(id[i]+j,id[i]+j+1,1LL<<60);
	}
	FOR(i,M) {
		x=id[U[i]]+lower_bound(ALL(T[U[i]]),P[i])-T[U[i]].begin();
		y=id[V[i]]+lower_bound(ALL(T[V[i]]),Q[i])-T[V[i]].begin();
		mf.add_edge(x,y,W[i]);
	}
	
	cout<<mf.maxflow(0,id[N-1]+T[N-1].size()-1)<<endl;
}

まとめ

これはノータイムで解法にたどり着いた。
おかげで(Dの回答時刻)-(Cの回答時刻)は最短だったみたいね。